電子メールで人脈作り

 






こんな話を良く聞きます。
人脈を作る秘訣は、まめに「手紙」を送ること!
1日3枚、手紙を書きましょう。

お説ごもっともです。
しかし、「1日に3枚も書いてられないよ〜。」
これがほとんどの人の感想ではないでしょうか。

■ 人脈作りは電子メールの活用から ■

手紙や葉書を送るのが、人脈を広げるのに効果的?

ビジネスマンにとって「人脈」は何事にも代え難い貴重な財産です。そして多くの人が、この「人脈」を広げるために色々と努力していると思います。
しかしながら、なかなか思うように人脈が広がらないと、お嘆きの方が多いのではないでしょうか。
こうした悩みを持つ人達に、「人脈を広げる」方法として有識者の方々が口を揃えて勧めるのが、「まめに葉書や手紙を送ること」です。
手紙の達人として知られる永六輔氏は、年間5,000通、平均すると毎日14通も手紙を出されているそうですが、そこまで行かなくても「1日に3通、葉書を送りなさい」と勧める著名人が多いです。
確かに手紙や葉書を送ることは、人脈を広げるためには有効だと思います。私も名刺交換した人から「先日はありがとうございました」と書かれた葉書を頂くと大変嬉しいですし、葉書を送ってくれた人を「この人はひと味違う」という風に感じます。
また初めてお会いした人だけでなくても、古い知人や、昔の仕事のパートナーから「お元気ですか」という葉書をもらうと、その人たちのことを懐かしく思い出します。

葉書を持ち歩いて、空いた時間に手紙を書こう?

ところで「人脈の達人」達は、いつ手紙を書いているのでしょう。
こうした人たちは例外なく「ちょっと空いた時間」を活用するように勧めます。喫茶店での空き時間、空港での待ち時間、といった「隙間の時間」を活用して、葉書を「サラサラ」と書くのだそうです。
そして空き時間に葉書を書くために、「予備の葉書」を鞄に常備しなければいけません。空いた時間を見つけると、名刺入れと葉書を取り出して、さらさらっと葉書を書きあげる訳です。

しかし多くの人は手紙が書けない!

確かに「ちょっと空いた時間」を活用して「1日に3通」葉書を送れたら、人脈を広げるのに本当に有効だと思います。
でも私は、今まで名刺交換した人に葉書を送ったことがありません。
確かに葉書を送った方が良いのですが、なにせ「筆無精」で「悪筆」と来ていますから、なかなか筆が進まないのです。葉書1枚書くのに「30分」くらいはかかってしまいますから、3枚書くと1時間以上もかかってしまいます。忙しくて、とてもじゃないけれど「1日に3通も書けない」という感じです。
あなたも同じではないですか?
「葉書を送った方が良い」のは重々分かってはいるけれど、忙しくてその一通が送れない、というのが多くのビジネスマンに共通した悩みなのではないでしょうか。

何通の手紙を送らなければいけないの?

ところで、人脈を育てる、という観点からは、どれくらいの枚数の手紙を送らなければいけないでしょう。
例えば、定期的に連絡を取りたい人が「300人」いるとします。人脈を育てるという意味では、「1ヶ月に1回」程度はコミュニケーションを取った方が良いですから、300人を対象とすると、1ヶ月に「300枚」の葉書を書く必要があるわけです。
1ヶ月に300枚ですから、30日で割ると「1日10枚」。これはほとんど不可能な数字ですね。
もし「1日に3枚」しか書けないとすると、1ヶ月に送れる葉書の枚数は「90枚」となります。先ほどの300人を90で割ると3.3になります。つまり「1日に3枚」書くだけでは、300人の人とコミュニケーションとれるのは「3.3ヶ月」=「約4ヶ月に一度」という事です。
4ヶ月に一度でも、葉書を送らないよりは送った方が良いのでしょうが、現実問題としては4ヶ月に1回程度のコンタクトでは、なかなか人脈を育てるのは難しいのではないでしょうか。

電子メールで葉書の代わりを

「筆無精で悪筆」「忙しくて手紙を書く時間がとれない」「4ヶ月に1回よりも、もっと頻繁に連絡を取りたい」。こうした方にとっては、葉書を使って人脈を育てるというのは、ほとんど不可能な方法なのです。
でも諦める必要はありません。
世の中はインターネットの時代です。そう、「電子メール」を「葉書」の代わりに活用するのです。
電子メールですから、300人でも送るのは簡単です。文面も、同じ原稿を利用することができます。例え、電子メールの原稿作成に1時間かかったとしても、それで終わりです。葉書を300人に送るには、1枚10分としても全部で3000分ですから、時間に直すと「50時間」。「1時間」で終わる電子メールと比較すると、その差は歴然ですよね。忙しいビジネスマンには、電子メールのほうがはるかにお手軽なツールなのです。

知人や有力取引先と、電子メールで人脈管理

実際私も、「古い友人」「以前お世話になった方々」「重要なお客さま」「最近知り合った有力者」と言った方々に、電子メールで「近況報告」をすることで「人脈管理」をしています。
全部で「500名」くらいの方々に、「近況報告」と「ちょっとお得な情報」を電子メールで送ることで、「吉本のことを定期的に思い出して頂く」訳です。
もちろん「電子メール」よりも、「直接会う」ことや「手紙を送る」ほうが先方と親しくなれるのは確かです。
しかし500名の方と定期的にお会いしようとしたら、ほとんど仕事になりません。また葉書を500枚も書こうと思ったら、考えるだけで気が遠くなりそうです。
しかし「電子メール」なら、500名の方々に、簡単に私の近況をお伝えすることができます。1ヶ月に1〜2回メールを送ることで、忙しくてなかなか会えない方々とも、親密な関係を維持できる訳です。